ほんのよこみち なブログ

不登校とひきこもり→就労準備中の子を持つシングルマザーが、このくにで生きることを考えながら、本と好きなことを語ります。

吉川英治『三国志』(6)を読んで思った、老いという宿命。

 ほんのよこみちです。

三国志』(6)の読了記事を書いていなかったので、書かせていただきます。

(ネタバレあります)

 

三国志(6)(吉川英治歴史時代文庫 38)

三国志(6)(吉川英治歴史時代文庫 38)

 

 

全8巻のうちの6巻ということで、お話も後半戦です。

この巻では、劉備軍が蜀に入って、蜀の地域を手に入れてしまうあたりがメインとなっています。

 

悪口合戦が微笑ましい。

蜀に入った劉備軍と、そこを攻めようとする曹操軍の戦いがもちろんあるわけですが。

相手の砦の前で、悪口合戦をしているんですよね。

それで、相手が怒って砦から出てきたら、反撃して倒す……みたいな戦法で。

当然、感情的に出ていったら待ち伏せがある……ってわかっているから、砦側は無視するわけですけど、それで悪口を言い合うだけで一日が終わった……とか。

なんか、小学生のけんかみたいじゃないですか?

 

でも、そうやって言い合うことで、無駄に兵士を死なせないようにしているのかなあ……と、孫子の国の知恵を思うのでした。

なにしろ、現代中国の政治家のも、孫子の兵法は読んでるようですし。

舌戦って、現在でも行われていますしね、あちこちの国で。

それに対して、どういう反応を示すのかって、外交能力を問われるわけですし、対応能力を備えることは、ある意味100万の兵に等しい。

国際感覚と外交力って、ホント大事ですね。

 

それでも人は成長する。

この巻を読んでいて、一番成長を感じたのは、実は張飛でした。

張飛って、兵士として戦わせたら結構強いけど、猪武者というか、酒を飲んでの失敗がハンパないというか、一言でいって軍司令官としては使えない男だと思っていたんですね。

それが!

上記のような悪口合戦をやって、敵の策を見抜き、逆に策略を立てて敵をおびき寄せたりするんですけら。

成長したねえ、張飛くん。

つって、50代のおっさんなんですけどね、すでに。

でも、感心しちゃいましたよ。

あんなに劉備にしかられてばっかりだったのに。

悔しかったろうに、もっと強くなってやる! って、周りを見て学んだりしたのかな。

なんか、我が子の成長を喜ぶ母親……になってしまいました(^_^;)

 

老いは曹操をも弱らせる。

私は割と曹操を評価する派です。

乱世の奸雄かもしれないけれど、向上心があって、民を守る治世者でもありましたよね。

しかしそんな曹操にも老いは来ます。

老いっつっても50代なんてまだまだでしょ? と思うんですが、1800年くらい前の時代ですから。

人生50年。遺書なども書く年齢のようですし。

それで、50代になった曹操ですが、部下の諫言を聞き入れる器がなくなっているんですね。

曹操は皇帝にこそなっていませんが、魏公→魏王と、臣下としての位を極めます。

その専横ぶりを部下にたしなめられ、腹を立てて死なせてしまうんですね。

 

日本にもそういう人いましたよね~。太閤といえば……というあの人。

秀吉も、若いときは気の利いた軍略家だったのに、老いておかしくなりました。

老いというものは、どこまで人間性を蝕むものなのか。

曹操も、他にも自分の気持ちを的確に読み取った部下を、不快に感じで殺してしまいます。

頭の回転が速い……というだけの、特に反抗心も持っていない部下だったのに。

嫉妬……なのかなあと思う今日この頃です。

 

例えば、有能な部下がいて、自分に残された時間(人生)では、その部下を越えられそうにない、とか。

部下の諫言を聞いていたら、自分の残りの時間(人生)では、やり遂げたいことを全部できない、とか。

自分の未来が大して長くない、ということを認めるのが怖くて、現実逃避して万能感に浸りたがっているだけ、とか。

老いは、誰の上にもやってくる分、怖いです。

 

三国志』はストレスの癒しによい?

え~と、これはあくまで個人の見解です。

先日の台風災害疲れ等のストレスがたまりまくっていたんですが、『三国志』を読むことで、なんとなくどこかに行っちゃってました。

なんでしょうね。

エンタメ小説(歴史モノ)だから?

堅苦しい内容ではなく、キャラもツッコみどころ満載の人たちばかりだから?

まあ、人それぞれ好みは違いますから。

漢字の名前ばっかりで、しかも姓名のほかに字もあるし、さらに似たような名前の人が多くて、わけわかんないよ~! というご意見もあるかと思います。

あくまで個人的な見解ですが、私は表意文字である漢字が好きなので、中国史も好きなんですけどね。

あ、まあ、本命はモンゴル史ですけど……。

疲れたら、好きな本を読む、音楽を聴く、映画を観る、何でもいいと思います。

好きなものを摂取することで、元気になるなら、それは贅沢なんかじゃない。

自分の人生は、自分のものですからね。

私は『三国志』でストレス軽減されました。

これを読んでくださる皆さんが、そういう自分のための何かを見つけられたら、私はそれだけで嬉しいです。

 

被災された方々が、お疲れを軽減できるような日常生活を、少しでも早く取り戻せますように。

ありがとうございました。m(_ _)m