ほんのよこみちです。
一昨日のことになってしまいますが、赤坂の双子のライオン堂さんで行われた「自分にてわたす詩の教室」第2回に行ってきました!
(書き直ししてたら、すっかり遅くなってしまいましたm(_ _)m)
今回は、あの!文月悠光さんがゲスト講師です!!
本日、赤坂の書店・双子のライオン堂さんにてトークします📚🌠
— 文月悠光|詩の講座の参加者募集中✿ (@luna_yumi) January 19, 2019
詩の連続講座「自分にてわたす詩の教室」です🦁
主催のてわたしブックスの山口さんの文章に立ち止まる。
自分に宛てて書く手紙|山口勲@てわたしブックス @makotoidadsuka|note(ノート) https://t.co/TiGF03Tohu
本を出したりしている方は別世界の人、という田舎もんの印象操作から脱出できていない私は、終始舞い上がっておりました💦
文月悠光さんは、ぱっと花が咲いたような暖かい空気を発してらっしゃる方で、お話を伺っていても、お人柄の良さがすごく伝わってきます。
さっきから、私、文月さんってお呼びしてますけど、ホントは文月先生では? と思ってました。
講座中、皆さん「文月さん」だったから、「え?いいの?」だったんですが。
これ、私立通信制高校のコース授業にいらしてたら、絶対「文月先生」ですもん。
体験授業に行った時も、漫画家さんやアニメーターさん、声優さんは、普通に「先生」でしたし。
個人的に、私自身は芸術を生み出すレベルに全く到達していないし、ほかの生徒さんたちよりも全然低いところにいるので、「先生」だなぁと思うんですよね。
ということで、以下「文月先生」でいきます!
講座の流れとしては、前半が文月先生と、主催者でてわたしブックスの山口先生との対談。後半がワークショップでした。
対談は、事前に皆が提出した質問がまとめられていて、それに沿って……といいますか、山口先生の進行術が絶妙な感じで(*^▽^*)
とても楽しい講座でした。
いろいろなお話があったのですが、特に印象に残っているものが2つあります。
まずは、詩作そのものについて。
文月先生は仕事として詩作されているので、テーマや字数の決められたビジネス的な詩も書かれています。
注文のきたテーマはいろいろあり、中にはたくさん情報を取り込む必要のあるものもあります。
星座の詩などはそうですね。
情報をメモしまくって、ノートにキーワードを思いつくまま、延々と書き続けて……というのを、詩のかたちが決まるまでされるそうです。
そして、言葉を思いついた順に書いていき、後から構成を考えて、順番を決める。
その後、推敲を何度も繰り返し「この言葉はもうほかの言葉に代替できない」という領域に到達するまで、推敲されるそうです。
この、ほかの言葉に代替できない領域というのが、素人の見ていない世界です。
素人は、つい思いついた言葉を使いたくなる。
思いついたネタで、書きたくなる。
これは詩作に限らず、ブログでもビジネスでもそうですよね。
貧乏性で、わずかなアイディアにいつまでも固執していると、新しいものをつくることはできない。
アイディアを書いて書いて50も100も書いて、書き捨てることも必要。
詩を書くことは、才能ある人に特別に許された神業などではなく、それ以外のことと変わらない、とことん努力しなければできないこと、なんですね。
ほか、詩作に関して、すごくいい感想をツイートされている方がいらっしゃいますので、ご紹介させて下さい。
双子のライオン堂で、本当に柄にもなく「詩の教室」に参加した。ゲスト文月悠光さんは、雑誌「しししし2」にも寄稿している詩人で凄く興味があった。もうね、たくさん沢山、驚きました。詩作の話で、こんなエピソードがあったの
— あきこ (@orions3434) January 19, 2019
(続く)
次に、印象に残ったことその2ですが、ワークショップをしていて実感したことですので、まずはワークショップの内容を。
最初に、タイの雑踏と思しきモノクロ写真が配られまして、その写真から聞こえてくる音・会話を、マンガの吹き出しのように書き込んでいきます。
そのあと、別のモノクロ写真が回ってきまして、最初に書いた吹き出しや効果音を、だいたい同じ場所になるように、2枚目の写真に書き込んでいきます。
書き込んだ音の中から、好きなものをいくつか決めて、それからこの写真はどういう情景なのか説明する詩を書く……というものでした。
2枚目の写真は2種類あったんですが、私がいただいたのは、子どもがレゴブロックで遊んでいる写真でした。
で、たまたま、書いたセリフがブロックから発せられているような感じだったんです。
その瞬間、もうレゴがトランスフォーマーの黄色いバンブルビーに見えちゃって……💦
映画のバンブルビーはしゃべりませんけど、アニメのバンブルはしゃべるんですよ!
下の子が好きなので、ちょいちょい知識を仕入れているんですが(;^_^A
そうしたら、写真の中のブロックが、つくりかけのセイバートロン星に思えてきて、じゃあ遊んでいる子どもはユニクロン? とか、考えだすと、柄悪く毒づいてるサイバトロン軍団の連中の声がどんどん聞こえてきて……。
制限時間も迫っていたので、書いちゃいましたよ、トランスフォーマー世界を(^▽^;)
もちろん、固有名詞は全部排除して(^_^;)
さらにそれを朗読して( ̄▽ ̄;)
すご~く恥ずかしかったです……。
私のこんな駄作はともかく、ほかの方はすごく良い詩にまとめられていて、面白くて、お持ち帰りしたいくらいでした。
そして、文月先生もワークショップに参加されたんですが、さすがというか当然というか、すごい!
言葉をメモれなかったのが、本当に残念! メモの修行も足りない!
でも、その制作過程を伺っていて、気づかされたことがありました。
文月先生も、それから他の参加者の方々も、みなさん現実の日常風景を想像して書かれているんですね。
子どもはなぜブロックをしているのか、場所はどこか、時間はいつか、そこからストーリーをちゃんと考えて、書かれている。
ワークショップを始める時、確かに山口先生から説明があったんですが、緊張してすこ~んと抜けてましたよ💦
でも、私と同じようにブロックが声を発しているように感じられた方もいらっしゃいましたが、ひとりボケツッコミ・独白文形式のすごく面白い作品にされていて、人間としてのレベルが全然違う感じがしました。
ため息しか出ない。
そうなんですよね。
文月先生は、日常生活の中で感じたことを書きとめるために、詩を書き始められたんですもんね。
ほかの方々も、そうして詩を書いてらっしゃるんですもんね。
それに比べ、私には書けるようなストックが何もない……。
文月先生は小学生のころから、出来事より心情を書き残したいと思われていたそうです。
理由は、ありきたりの日常を書いてもつまらないから、ということでしたが、でも気持ちを中心に書くって、結構しんどいときありませんか?
どうしても書いていくうちに、自分の嫌な部分、ダメな部分が出てきますし、忘れてしまいたい気持ちもぶり返します。
できればそんなことは見ざる聞かざる言わざる、なかったことにしたい猿。
小学生だった私は、現実のヘタレな自分に向き合うのが辛くて、フィクションの世界をつくって逃げていました。
自分がヘボいのは世界がおかしいから。だから世界を変えてしまえばいい。
危険思想そのものですけど、そこから出発して、SF的な世界をつくることに発想の傾向が偏ってしまったんでしょう。
特に最近の日常生活は、改善点を探すべき対象であって、まずダメ出しから入っていて、肯定して浸るものではなかったんですね。
だから、感情をストックできるほど、実は日々の生活を大事にしていないのではないか……。
文月先生は、臆病キャラも出されていますけど、実はずっと、芯は誰よりも強い方なのではないでしょうか。
詩を書くためには、現実から逃げることなく、むしろすすんでダイブしていくぐらいの気合がなければ、ダメ。
少なくとも、私の中の引き出しは、開けたら空虚です。
見たくないものから逃げた結果ですね。
ということで、詩作を習いに行ったはずが、結局人生を学んで帰ったのでした。
文月先生、山口先生、みなさん、ありがとうございました。
詩を書くって、人生ですね。
残りの人生も半分切っている身ですから、とことん学んで行動して行きます!
毎回、ひとり素人が紛れていて、申し訳ありません。
でも、本当にありがとうございました!
追記:現場でまだ買っていない本が売られてましたので、買ってサインをいただきました!
反省:詩を学んで、それらしいブログ記事にしようと思ったのに、結局いつもの路線に引っ張ってしまいました。
ま、すぐに変われるわけないじゃん、なんですが、染みついたものって本当に恐ろしいです……(;´Д`)