ほんのよこみち なブログ

不登校とひきこもりの子を持つシングルマザーが、このくにで生きることを考えながら、本と好きなことを語ります。

『権力と新聞の大問題』を読んで、ブログを書くという意識について考える。

読み終わるのに一週間もかかってしまいました(^_^;)

(ちなみに、ブログ記事にするのに3日かかってます💦)

望月衣塑子さんとマーティン・ファクラーさんの対談集『権力と新聞の大問題』です。

 

権力と新聞の大問題 (集英社新書)

権力と新聞の大問題 (集英社新書)

 

 この本を読んでいて考えざるを得なかったのが、記事を書くとはどういうことかですね。

 

 

私は報道記事を書いているわけではないし、このブログも、エッセイくずれのような内容・文章に過ぎません。

なんですが、だからこそ「信用性の低い取るに足らないメディア」のように思われるのは、悔しいと思いました。

新聞や大手メディアのあり方について対話しているこの本は、なかなか考えさせてくれるものでした。

 

 

ちょっと前のことですが、テレビで放送するときは、対立する両方向の意見を同様に取り扱うように、というようなおふれがありましたよね。

政府の方針に、賛成の人の意見・反対の人の意見、というように。

私は当初、これはある意味理にかなっているかもな~、と思っていたんです(^_^;)

自分の意見とは違う考えって、普段はあんまり聞きたくないじゃないですか。

でも、そうやって耳をふさいでいると、自分の視野が広がらない。

だから、自分で考える材料を得るためにも、あえて反対側の意見を知ることも必要だろうな、と。

 

 

でも、その結果、日本のテレビニュースは政府広報的になりましたね。

放送法で首根っこを摑まれている手前、忖度せずにはいられない(^_^;)

この本でも、やはりその辺の対話には、興味深いものがありました。

そういうおふれに従っちゃうなんて、アメリカではありえない、とか。

新聞記事を書いているのは、新聞社組織ではなく、顔の見える記者個人なんだ、とか。

忖度して、政府広報をそのまま垂れ流すのであれば、そのメディアである必要性はないのでは?とか。

 

 

いろいろな意見があるのは当たり前ですし、自分と反対の意見を封じ込めるのは暴力だと思います。

ただ、いくら両極の意見を並べるべきと言っても、一極が他者の人権を侵害するような意見だったり、名誉を傷つけるものだったり、歴史を歪曲するようなものだったら、併記するのは倫理的に問題があります。

ナチスによるユダヤ人虐殺は許されるものではありませんし、ヒロシマナガサキの原爆投下は必要悪ではありません。まして、フィクションでもありません。

歴史的事実を逆なでするような意見を持つ人がいる、ということを知る必要はありますが、それと歴史的事実とを平等に扱う必要はありません。

 

 

大手メディアだけでなく、我々のような個人メディアも、発信者として同等と考えるならば、記事を書く人間としての倫理観や、書くことが広く市民の利益になるという意識が必要。

この本を読んでいて、そういう意識をもっと持たなくてはと思いました。

弱者の立場に立つ、ということでしょうか。

国家権力は、やはり強者です。大企業も、強者です。

強者のやり方が国民の利益にかなうか否かをチェックする。それがメディアのあり方です。

先の大戦で、大本営発表を垂れ流しして、国民を無謀な戦争に駆り立てた、その反省ですよね。

自分の書いた記事で人が死ぬ。メディアとは、そういう力を持つものです。

力をもつものは、その力の意味を、常に考えて行動しなくてはいけません。

ブログも、メディアです。

 

 

なんか、思いっきり自分視点に引き寄せて読んでしまいました。

この本の中では、アメリカ政府による盗聴・メール監視や、オバマ政権時代のメディア弾圧などについても、書かれています。

本当は、政府VS新聞記者、みたいな構図について対談している本なんですけど……(;´Д`)

ブロガーの心構えとか、こっちで勝手に解釈していて、誤解を与えてしまったら申し訳ないですm(_ _)m

 

 

ただ、やっぱりメディアに必要なのは、バランスとか中道か否かではなくて、何が人々の幸福に貢献するかとか、どれを正義と思うかとか、そういう倫理観を追求し、その上で書かれる記事だと思うんですね。

現状がこうだから仕方ない、なんて言ったら、ブラック企業を糾弾することもできなくなってしまう。

ブラックな人事が当たり前で、そうしないと国際競争力が保てなくなるから仕方ない、という現状にあわせるべきだよね、なんて論理がまかり通ったら、世の中ブラック企業ばかりですわな。

でも、現状に法整備を追従させるなら、いずれブラック企業も合法化されかねないし、「それを国民が望んでいる」なんて旗色になりかねない。

だから、忖度よりも人権が大事なんですね。

 

 

というような、ある意味ブロガーさんたちには読んでいてもらいたい本です。

私は得るものが多かったので、読んで良かったと思います。